CBDはPMS(月経前症候群)と生理痛を緩和させる?

生理痛・PMS

女性の身体は生理周期に合わせてホルモン分泌量が大変動するのが特徴です。その分身体の不調も起こりやすく、最も一般的な症状が生理痛ですし、生理前にもPMS(月経前症候群)と呼ばれる不調が起こりえます。

生理は毎月やって来て、何十年も続きます。長い付き合いになる生理と、できるだけストレスの無い関係性を保つために注目されているのがCBDです。CBDがPMSと生理痛にどのような効果をもたらすのか、各々で紹介したいと思います。

PMS(月経前症候群)とCBD

PMS(月経前症候群)とは「Premenstrual Syndrome」の略称です。一般的には、月経(生理)の3〜10日位前から起こる症状であり、月経が来ると症状が弱まり、やがて消えていきます。主な症状は下記の通りです。

  • 身体症状:頭痛、腰痛、乳房痛、胃痛、にきびなど
  • 精神症状:イライラ、倦怠感、孤独感、集中力低下、憂鬱、無気力など

PMSの原因は、一般的には女性ホルモンの乱高下の影響など諸説あり、このPMSに苦しむ女性が注目している成分がCBDです。

CBDは、PMSの緩和など健康上の利点効果を期待できるので、より自然に健康を維持するためのウエルネス分野で注目を集めています。CBDというと気になるのは大麻に含まれる活性化合物ですが、国内で販売されているCBD製品に関しては、精神活性成分であるTHC(テトラヒドロカンナビノール)は含まれていないため、使用してハイになるようなことは無いので安心して使用することができます。

大麻植物に由来するCBDがPMSの症状を緩和することで注目される理由は、しっかりとした科学的な裏付けがあります。

CBDの科学的なメカニズム

CBDはPMSに対してどのように機能するのでしょうか?

CBDの特徴として、エンド・カンナビノイド・システム(ECS)が活性化する効果があると言われています。ECSは人間が健康でいるためにとても重要なシステムです。

ECSは、食欲、痛み、炎症、免疫機能調整、感情コントロール、運動機能、発達と老化、認知と記憶、神経保護、骨の健康、新しい神経細胞の形成、脂肪と糖分の処理、ホルモンバランスなどなど、人間が健全に生きていくために必要不可欠な機能に大きく関与しているシステムです。ECSが活性化するということは、細胞同士体内のコミュニケーション活動が活性化し、健康に繋がることを意味します。

CBDを摂取することでECSが活性化し、女性が抱えるPMSを緩和することが期待できます。決定的な臨床実験結果が無いため、CBDがどれだけPMSに効果があるかは断言できませんが、子宮内膜症の女性はECSに必須なカンナビノイド受容体のレベルが低いことがわかり、CBDがPMSの緩和をもたらす可能性があると専門家は指摘しています。

CBDを使用する女性たちの意見

PMSの症状に対するCBDの研究はまだ継続中であり、確実な効果を生み出す臨床実験の結果は少ない状況です。痛みの緩和に関する予備調査も行われていますが、専門家はこのトピックについての二重盲検プラセボ対照試験はまだ行われていないことを指摘しています。

しかし、PMSに焦点を当てた明確な研究結果は出ていないかもしれませんが、PMSで悩んでいる女性の解決法としてCBDが注目されていることは間違いありません。そしてCBDが医療や健康の分野から注目を集め研究事例が増えているのも事実です。これらの新しい研究は、多くのCBDユーザーの体験談を元にするケースも多く、CBDを使用して効果があったと唱える女性は数多く存在します。

例えば、ニューヨークのカーラ・ビトローネ氏は「最初にCBDを使い始めたとき、考え方が根本から変わりました。」と述べています。そして、「CBDはすべてがうまく機能しました。CBDが私の不安をやわらげ、完全にリラックスした気分にさせました。一方でマリファナのような副作用がありません。私には小さな子供がいるので、もし副作用でハイになったりしたら…と心配でしたが、そのようなことはありませんでした。」とも述べています。

米国を本拠地とするCBD企業のワイルドフラワー社で働くアナ・レイエス氏も同じ意見です。「PMSの場合、CBDを使用すると、頭痛や不安な気持ちが少なくなり、気分のムラが大幅に減少して落ち着いた気分になります。また、強力な抗炎症作用があるため、腹痛の緩和にも役立ちました。」

上記のように、CBDはうつ病、痛みの緩和などの効果が有名です。その分野に関しては多数の研究結果が存在していることから、PMSにも効果があると関連付けることができます。

さらに、精神薬理学を専門とする「The Pot Book」の著者であるジュリー・ホランド博士は「CBDは、生理周期の月経前の段階で生じるイライラと不快感を治療するのに非常に役立ちます。強力な抗不安作用があり、筋肉の緊張をほぐす役割もあるため、身体的および精神的の両方の全体的な緊張だけでなく、生理痛を助けることができます。」とも述べています。

PMSとCBDに関する専門家の意見

神経科学者およびホリスティックウエルネスの専門家であるリー・ウィンターズ氏は「CBD製品は、多くの市販製品に見られる一般的な濃度で十分に効果を発揮し、さらには安全性も高いため、生殖器の健康に貢献することで大きな話題になっています。」と述べています。また、「期待できる効果は製品の品質も重要です。CBD製品は痛みを和らげ、ストレスを軽減し、筋肉の緊張緩和と炎症の抑制を促進することが実証されています。個人差はありますが、製品を摂取してから数分以内に効果を感じることができるでしょう。」とも述べています。

一般的なPMSの治療法は、医師から処方された抗炎症薬(NSAID:非ステロイド性抗炎症性薬物)を使用します。しかしジョージワシントン医科大学のアダム・フリードマン医学博士は「興味深いことに、深刻な腹痛を持つ女性には子宮内膜症と関連したエンドカンナビノイドシステム(ECS)に障害があるという証拠があります。激しい痛みのある人はカンナビノイド受容体の発生が低いことが証明され、これはCBDが月経痛の管理に重要であることを示唆しています。」と述べています。

これを踏まえて、フリードマン氏はPMSへの対処にCBDを利用する利点を発表しました。

  • CBDは、抗炎症剤として痛みの原因となる炎症と腫れを抑制すること可能性がある。
  • CBDは、バニロイド受容体(TRPV)と呼ばれる特定の温度制御神経受容体に影響を与えることで疼痛神経線維の感受性を低下できる可能性がある。

PMSに対する明確な実証例は少ないかもしれませんが、現在証明されているCBDに効果がPMSと紐づいていくのは時間の問題かもしれません。

専門家のCBD製品に関する意見

高品質で信頼性の高いCBD製品は、高価だと思う人が多いかもしれません。高価なだけの価値があるかについては、前述したウィンターズ氏とフリードマン氏は「CBDが豊富な製品はPMSに確実に使用できる。」と共に同じ答えを出しています。

ウィンターズ氏は「CBDを生活のサイクルに取り組むことは簡単かつ効果的であるため、私は生理痛緩和のために手軽なCBDオイルをお勧めします。」と述べ、「CBD製品を研究する臨床データは残念ながら不足していますが、CBDオイルはCBD製品の中でも特に優れているように思います。多くのCBDオイル製品には特定の指示が付いていますが、舌の下に数滴入れるか、ドロッパー(水やお茶に入れて飲むこともあります。下腹部でマッサージできる局所CBDクリームもあります。局所的なクリームの効果は、体内に取り込むオイルほど効果は速くありませんが、穏やかなマッサージは不快感を大幅に改善できます。CBD坐剤が月経痛をサポートする最も効果的な方法の1つであると示唆している研究もあり、ハーバード大学の医師との研究が進行中で、うまくいけば年末に出版されるでしょう。」と多くの事例証拠もあると述べています。

「CBDとTHCについては誰もが異なる意見を持っていますが、より多くの人々や医療機関が大麻サティバ植物の薬用成分を受け入れるようになったので、その流れは確かに変わりつつあります」とウィンターズ氏は確証しています。「CBDは雑草ではありません。これらの製品はTHCのように精神的な高揚は引き起こしません。植物による治療が効くこともありますが、利用する人の状態や他に使用している薬品との組み合わせによっては害を及ぼす可能性もないわけではありません。大麻ベースの製品を試す前に、または副作用がある場合は、必ず医師に相談してください。健康に対する意識や考え方は間違いなくこの話題に注目が集まり始めています」と結論付けています。

一方フリードマン氏は、「第一に、市販のCBDクリームの多くには、メントール、ショウノウ、カプサイシンなどの科学的に証明された鎮痛性化合物が含まれているため、どの成分で効果が出ているのかはっきり解明されていません。第二に、動物での研究データが多く、人間に対する研究ではありません。」と述べています。しかし、彼はこれらの種類の治療法は高品質で信頼できるものであれば害はないだろうと確信しており、PMSの症状を緩和するためのこれまでの治療法とは別の方法に興味がある場合はCBDを試す価値があるという考えがあるそうです。

また、「CBDは未開拓の可能性があり調査する価値がある成分です。調査を実行し、誰からも認められる成分と認識されるにはユーザーや世論の後押しが重要になるでしょう。」とも述べています。

生理痛とCBD

通常、女性の身体は月に1度、卵巣から子宮に卵子を排出します。これに備えて子宮は内膜を厚くしておき、卵子が受精を果たした場合、受精卵を育むベッドとなるのです。

一方、受精が成立しなかった場合は、子宮内膜は剥がれて経血とともに体外へ流れ出ます。これが生理(医学用語で月経)で、生理中は子宮を収縮させて内膜を剥がす物質、プロスタグランジンの分泌が盛んになります。このプロスタグランジンこそが生理痛の主な原因であり、さまざまな月経トラブルを引き起こします。主な症状は下記の通りです。

  • 症状:下腹部痛、腰痛、頭痛、めまい、吐き気、むくみ、貧血、下痢など

この生理痛を緩和することで注目を集めているのがCBDです。前述したPMS症状と同様に、不眠、不安、そして生理痛などを緩和させる効果が期待できます。では、CBDは生理痛をどのように緩和するのでしょうか?

なぜ生理痛が起きるのか

女性は体内に増加するエストロゲンが、子宮に子宮内膜組織を構築するよう伝達します。そして排卵後、プロゲステロンが増え、血液を活発化させて組織をふくらませます。これは新しい命を受け入れる準備とも言えますし、月経の準備をしているとも言えます。

しかし、女性の身体は体内で新しい命を宿していないことを察するとプロゲステロンのレベルが低下します。そして子宮に準備態勢を解除することを指示するのです。この指示を受けた身体は子宮内膜から可能なものを取り戻し、組織を収縮させ、らせん状の動脈への血流を遮断します。適切な血液供給がなければ、子宮内膜の組織が縮小することで痛みの症状が起きてしまいます。

つまりプロゲステロンが減少することで子宮内膜は保護機能を失い、炎症が起こり始めるという仕組みです。

プロゲステロンが減少している間、プロスタグランジンと呼ばれる炎症性化学物質が増加します。プロスタグランジン(特にPGF2⍺と呼ばれるもの)は月経中にピークに達し、次の効果を生み出します。

  • 炎症:炎症反応を引き起こし、より多くの痛みを引き起こします。
  • 痛みの鋭敏化:痛みを感じる神経を刺激し、より敏感になります。
  • 血管収縮:血管を収縮させ、子宮内膜組織への血流を阻害します。
  • 子宮収縮:子宮収縮が強くなり、激しい痛みを伴います。医師はこの痛みが心臓発作の痛みと同じくらい激しいものであると認めています。
  • 激しい出血:増加がピークの期間は過度の炎症が原因で組織の損傷が起きて出血が激しくなります。
  • 下痢:消化管の平滑筋の収縮も引き起こし、下痢を起こすこともあります。

重要なのは、プロスタグランジンは人間にとってデメリットしか与えるものではありません。健康に機能している月経周期に不可欠であることに変わりはありません。しかし、プロスタグランジンのレベルが高い女性は、通常よりも痛みがひどいか、生理が重い期間があることを示しており、プロスタグランジンのレベルを下げることで生理痛を緩和させることを期待できます。

CBDは生理痛にどのように機能するのか

CBDはどのように機能して生理痛を緩和することができるのでしょうか。CBDの効果と照らし合わせて紹介します。

抗炎症

CBDは炎症性プロスタグランジンを減少させる以外にも多くの抗炎症作用を持っています。

プロスタグランジンや他の炎症性分子は痛みを感じる神経をより敏感にすることができますが、カンナビノイドはこれらの神経を鈍感にすることによって反撃します。CBDは痛みの感覚を軽減するのに役立つ神経受容体を標的にします(TRPV1とCB1)。さらに、CBDがTRPV1を鈍感にするだけでなく、これらの鎮静効果が隣接する疼痛受容体に広がる可能性があります。

筋弛緩

子宮の内側を覆う平滑筋の収縮によって生理痛が悪化しますが、CBDは平滑筋をリラックスさせる効果が広く認められています。CBDは筋肉組織に埋め込まれた異なる受容体を標的として収縮を緩和します。

血管弛緩

血管は平滑筋で覆われており、CBDがこの平滑筋の弛緩させることで血流を増加させる効果があります。血流の増加は、酸素不足の組織を補助し、痛みを伴うけいれんをさらに緩和させることに役立ちます。

生理痛とCBDに関する専門家の意見

大手のカンナビス関連事業投資会社「MedMen」の専門家によると、大麻にはカンナビノイドと呼ばれる100種類以上の化合物が含有されています。主な成分はテトラヒドロカンナビノール(THC)とカンナビジオール(CBD)です。THCは陶酔感や高揚感を生み出す精神活性要素ですが、CBDは炎症の緩和、痛みの緩和、不安を抑制、睡眠サイクルを管理するなど、身体の修復効果が期待できると言われています。

前述したフリードマン氏は「興味深いことに、人間の内因性カンナビノイドシステムの画期的な発見につながったのはマリファナの研究でした。私たちの体内に独自のカンナビノイドとその受容体を作り、それがさまざまな役割を果たす並外れた生物学的ネットワークを構成しています。」と述べています。

体内に生成するカンナビノイド受容体、CB1とCB2は非常に異なる特性を持っています。CB1は中枢神経系全体に見られますが、CB2に関してはフリードマン氏は「カンナビノイド受容体は、末梢感覚神経終末(指先)から脳までの痛みの回路に存在し、痛みやかゆみなどの感覚の伝達と解釈に影響を与えます。しかし、CB2受容体は免疫系のいたるところに見られます。」と述べています。これがまさに、CBDが抗炎症作用、鎮痛作用、筋肉弛緩作用を期待できることで広く知られている理由です。

一般的な治療法

前述しましたが、生理痛の一般的な治療法はNSAID(非ステロイド性抗炎症薬)を投与する機会が多いです。月経が始まると、女性はイブプロフェンやNSAIDを使用する女性が多いのではないでしょうか。

NSAIDは、プロスタグランジン(COX-2)の生成に関与する酵素を阻害することによって機能します。これは、NSAIDが炎症、収縮、痛みなど、プロスタグランジンによって悪化するすべての症状を潜在的に軽減できることを意味します。

しかし、NSAIDは別の酵素(COX-1)を阻害するため、胃腸に不快な副作用を引き起こすデメリットもあります。このため、NSAIDは適度に使用する必要があり、特定の消化器系の問題を持つ女性にはおすすめできません。

そこで注目されているのがCBDです。科学者たちはNSAIDと同様に、CBDもプロスタグランジン生成酵素を阻害する可能性があると発表しました。しかしNSAIDとは異なり、CBDはCOX-1よりもCOX-2を優先的に阻害します。これは、その抗炎症効果が胃腸の副作用を伴わないことを意味します。

自然療法とCBDを併用

生理痛を抑えるためにCBDを利用する女性が増えていますが、CBDを利用すると全てが解決するというわけではありません。その他の自然療法と併用することで、より効果が期待できるとも言われています。CBDをより効果的に利用するために、下記の方法と併用してみてはいかがでしょうか。

熱を加える

生理痛を緩和するための方法としてもっとも有名なのは身体を温めることです。

子宮を直接温めることが最も効果的と言われているので、おへそ周りのお腹や背中を温めると効果的と言われています。例えば、湯たんぽで温めるとNSAIDと同じくらい生理痛を緩和することができるとも言われています。

熱はその領域への血流を増やし、過労した筋肉を落ち着かせ、酸素不足の組織に酸素を送ります。一部の科学者は熱がCBDが作用するのと同じ疼痛受容体を鈍感化すると述べています。

魚油

生理期間中に魚油を摂取することで生理痛を緩和することができるという研究結果があります。魚油とは、魚から採取される脂肪油のことで、一般的にはサプリメントなどで気軽に摂取することが可能です。

プロスタグランジンはオメガ脂肪酸から合成されることがわかり、オメガ3脂肪酸を多く含む食事は炎症性プロスタグランジンの生成から身体を遠ざける可能性があります。

マグネシウム

生理期間中にマグネシウムを摂取することで生理痛を緩和することができると言われています。マグネシウムを摂取することで炎症性プロスタグランジン濃度が低下することで効果が期待できます。

一般的にはサプリメントなどで摂取できますが、チョコレート、レンズ豆、アボカドなど、マグネシウムが豊富な食品でも摂取することが可能です。

専門医への相談

専門医から治療を受ける場合、けいれんが始まる1時間以上前に鎮痛剤の服用を提案するのが一般的かもしれません。これは、NSAID、CBDを使用している場合にも当てはまることです。痛みがひどくなるまで治療を放置してしまうと、プロスタグランジンはすでに解体モードになり、制御するのが難しくなってしまいます。

ひどい場合は、生理痛の原因が子宮内膜症(カンナビノイドによって緩和される別の痛みを伴う状態)などの症状によるケースもあるので、耐え難い痛みや、けいれん、更には大量の出血が起こってしまう場合は専門の医療機関で相談することも必要です。

一般的な治療でも症状が改善されない場合は、他の健康上に問題があるかもしれません。外科的治療、ホルモン治療など根本的な問題を解決しなくてはいけないケースもあるので、専門医と無理のない治療計画を立てることをお勧めします。

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