CBDで腸内環境を整える

腸活

最新のウエルネストレンドでは、健康な体と心を維持するために腸内細菌に栄養を与えることの重要性について注目を集めています。腸の健康を語る上で、プレバイオティクス(後述します)や発酵食品が話題になっているのはなぜでしょうか。

私たちの体内で生きている細胞の少なくとも90%は微生物というカテゴリーに属しています。そして、私たちの体内にある約38兆の微生物のうち、大部分は腸にあります。この生態系は、マイクロバイオーム(ヒトの体に共生する微生物(細菌・真菌・ウイルスなど)の総体のこと)として知られています。相互に関連する生態系は、栄養素をある形から別の形に変換し、脳を含む私たちの健康のすべての側面に根本的に影響します。

この微生物の大部分が腸にあることからも、腸は私たちの「第二の脳」と呼ばれています。「腸こそが私たちの最初の脳である」と主張する人もいるほどです。人間の健康には、腸がどれだけ重要かご理解頂けると思います。

そして、私たちの脳と腸は、迷走神経(感覚神経・運動神経)が行き来する伝達回路が繋がっています。その行き来をスムーズに行うためにエンド・カンナビノイド・システム(ECS)が活躍し、そのECSを活性化させる成分がCBDというわけです。

CBDがホリスティックウエルネスムーブメント(”身体面だけでなく、精神や霊気などを含めた治療を対象とした医療”をふまえた健康思想)でより一般的になっている今だからこそ、腸と脳、そしてCBDの関連性に注目が集まっています。

CBDと腸の関係性

CBDに関する研究でも、エンド・カンナビノイド・システム(ECS)と腸は、人間の健康面においてとても重要な関係性があると言われています。

ECSの受容体は脳、腸、骨盤に集中しており、すべてがバランス良く協調することで人間の健康を維持します。研究者たちは、ECSは腸と脳の間の主要な伝達システムであり、相互に通信している証拠を発見しています。

腸内細菌の役割

ヒトの腸管、主に大腸には約1000種類、100兆個にも及ぶ腸内細菌(別称:腸内細菌叢(そう)腸内フローラ)が生息しています。ヒトの腸内細菌は、善玉の菌と悪玉の菌、そのどちらでもない中間の菌と、大きく分けて3グループで構成されています。これらの菌は互いに密接な関係を持ち、複雑にバランスをとっています。体の健康には、腸内にビフィズス菌や乳酸菌などの善玉菌が占める割合を増やすことが重要です。

そして、CBDは善玉菌のバランスを高める可能性が高く、私たちの健康にとても重要な役割を果たすことが期待されています。

私たちの腸内細菌は、食品を消化し、そこに含まれる栄養素を抽出する役割を果たします。さらに、これらの腸内の微生物は、免疫を生成するだけでなく、下記のような様々なビタミンや神経伝達物質を合成する上でとても重要な役割を果たしています。

  • ビタミンB群(エネルギー、代謝、解毒)
  • ビタミンK(骨と心臓の健康)
  • セロトニン(気分、食欲、記憶、性欲、感情、社会的行動)
  • ドーパミン(動機、喜び、運動機能)
  • ノルエピネフリン(血流、心拍数、「戦闘または飛行」反応=急性ストレス反応)
  • GABA(一次鎮静神経伝達物質)
  • 短鎖脂肪酸(酪酸など-腸全体の健康に最適)

腸内細菌は、私たちの健康を保つために様々なホルモンを産生します。例えばメラトニン(セロトニンはメラトニンの原料で、セロトニンの90%は腸で作られます)およびエストロゲン、さらにはストレスホルモン、甲状腺ホルモン(コルチゾール)とも相互関係があります。

CBDがECSを活性化させることで、食物摂取、特に脂肪摂取のほか、消化管運動、悪心、腸の炎症、腸の透過性、癌細胞の増殖、腸のプロバイオティクス細菌との複雑な相互作用の調節をサポートすると言われています。過敏性腸症候群(IBS)、炎症性腸疾患(IBD)、自己免疫疾患、癌など腸に関する障害を緩和させることに期待されています。

消化の調節

腸の運動は、食道から胃、腸、肛門へと移動する食物の一貫した反復運動です。この運動によって栄養素がしっかりと吸収されます。

CBDはCB1受容体を刺激することで、栄養素の吸収を改善し、過剰な胃酸と吐き気を減らす効果が期待できます。また、CB1受容体への刺激は私たちの”空腹”というシステムにも繋がっています。

炎症の調節

ECSは、腸を炎症から保護する上で重要な役割を果たしており、ECSがCBDに刺激されることでCB1およびCB2受容体の両方が炎症反応を調節します。

炎症はうつ病にも関係性があると言われ、腸の炎症と透過性を見ると、脳の炎症と血液脳関門の透過性にも影響されることが発見されています。消化管の炎症を静めることで、精神力、栄養素の吸収など、肉体的にも精神的にも健康でいるために役立つと言われています。

脳と腸の伝達回路の調整

ECSは、腸と脳の間の双方向通信をスムーズに行うための重要なシステムです。ECSが順調であれば、腸と脳の伝達も順調であることを意味します。

例えば、脳にストレスを与えなければ腸にもストレスは加わりません。CBDはストレス緩和に役立つと言われていますし、ECSを活性化させることも期待できるので、ストレスフリーな刺激を確実に伝達できることが期待されます。

同様に、CBDで腸の健康、そして腸が関与する体全体の健康に役立つと言われています。腸が健康であることは脳の活性化にも繋がります。

口内の微生物叢

私たちの口の中のには約300種のバクテリアが住んでいます。バクテリアは虫歯を作ったり、歯周病を起こす原因です。口腔のバクテリアの異常増殖は、血流に浸透し体の隅々まで広がることもあるので、全身性疾患と口腔の健康には強い関連性があります。口腔の健康を維持することは、全身の健康を維持することにも繋がるのです。

CBDは腸内の健康な細菌のバランス維持に役立つと言われているので、これは口腔の健康にも同等の効果を与えるのは想像ができます。CBDが虫歯や歯周病などで悩んでいる人々から注目を集めているのはこの様な理由からです。実際に歯磨きの世界最大手コルゲート社がCBD歯磨き粉を開発した理由でもあります。

研究者は、虫歯がある人と無い人の細菌集団の違いを調査し、A12と呼ばれる強力な口腔細菌を発見しました。A12は下記のような方法で口腔の健康を促進します。

  • 細菌を引き起こすプラーク/口臭を殺す過酸化水素を生成します(主にストレプトコッカス・ミュータンス、糖を代謝して損傷を与える乳酸を発生させもので、虫歯の原因菌と言われるもの)
  • 口をアルカリ化し、エナメル質を破壊する酸を中和するアンモニアを生成する
  • 有害な細菌のバイオフィルムを破壊する(バイオフィルムは、細菌が生存し、成長し、広がるために必要なもの)

さらに、健康な口腔細菌は、唾液の生成(食品の粒子や糖を洗い流す)や、食品の分解を助ける酵素合成を刺激します。科学者たちは、歯の健康のために標的を定めた口腔プロバイオティクスが今後数年で広まることを期待しています。

腸の健康を保つ食事とは?

健康的な腸を保つには、普段の食生活も重要になります。CBDはもちろん効果的ですが、腸が活性化する食物を摂取した上でエンド・カンナビノイド・システム(ECS)を活性化させる方が、より効果的だと言えるでしょう。

更に重要なのは、体内にとって望ましくない栄養素と言える精製糖加工食品の摂取を控えることです。CBDをより効果的に活用するために、どのような食物が効果的なのかご覧下さい。

発酵食品

発酵食品はプレバイオティクスとプロバイオティクスが詰め込まれており、消化と栄養吸収を補助します。プロバイオティクスは微生物叢のバランス環境を補助し、病原菌と炎症を減らします。特に乳酸菌は腸内のECSを調節することに役立ちます。

ヨーグルト、チーズ、納豆、味噌、酢など。

脂肪酸

必須脂肪酸はECSの構成要素であるため、脂肪を摂取することは腸の健康に効果的です。しかしここでの注意点は、脂肪酸にも4種類あります。

  • 飽和脂肪酸:エネルギーとして使われやすく、体内で合成できる脂肪酸だが、過剰摂取は健康面でデメリットあり。肉、乳製品(牛乳、バター)卵黄、チョコレート、ココナッツ、パーム油などに多く含まれる。
  • 一価不飽和脂肪酸:オメガ9系脂肪酸とも呼ばれ、比較的エネルギーとして使われにくい。オリーブオイル、菜種油、アボカド、タラ肝油、イワシ油などに多く含まれる。
  • 多価不飽和脂肪酸:オメガ3系、オメガ6系脂肪酸に分類され、体内で合成できない必須脂肪酸を含む。魚油(青魚)、植物油(トウモロコシ油・大豆油・サラダ油等)、クルミ、えごまなどに多く含まれる。
  • トランス脂肪酸:健康に対するマイナス面が報告されている脂肪酸。マーガリン、ショートニング、加工油脂などに含まれる可能性がある。

「飽和脂肪酸」は過剰摂取の傾向があるので、意識して適量を心がける。「一価不飽和脂肪酸」や「多価不飽和脂肪酸」のうち特にオメガ6にあたるものは、不足しがちなので意識してとるようにする。「トランス脂肪酸」は極力取らないことが健康上はプラスになるという事になります。

ハーブ

ハーブは腸内環境改善や便秘解消、リラックス効果を高めることで有名です。CBDの効果はハーブと似てることもあり、併用する人も多いと言われています。

カモミール、ダンデライオン、ローズヒップ、フェンネル、ペパーミントなど。

プレバイオティクスとプロバイオティクス

腸内環境を改善するには前述した食品を例にあげましたが、腸内環境改善のキーワード用語「プレバイオティクス」「プロバイオティクス」を知ると更に知識が深まります。

  • プレバイオティクス:大腸内の特定の細菌の増殖および活性を選択的に変化させることより、宿主に有利な影響を与え、宿主の健康を改善する難消化性食品成分
  • プロバイオティクス=人体に良い影響を与える微生物(善玉菌)、または、それらを含む製品、食品のこと。

プレバイオティクスは善玉菌のための食物で、人間にとって必須と言えます。ポイントは、プレバイオティクスを摂取することでプロバイオティクスを獲得することはできますが、プロバイオティクスを摂取することでプレバイオティクスを獲得することはできないということです。

乳酸菌アシドフィルスなどのプロバイオティクスは、腸内のCB2受容体を増加させると考えられており、この研究では、プレバイオティクスを添加することで乳酸菌の増殖が促進されることが示されています。乳酸菌アシドフィルスは人体に自然に発生する微生物です。つまり、CB2受容体を増やす最善策は、これらの内因性細菌にプレバイオティック繊維を与えることです。プレバイオティクスがなければ、プロバイオティクスも増えません。

プレバイオティック繊維の優れた食料には、次のものがあります。

  • タンポポの若葉
  • チコリ
  • ニンニク
  • 玉ねぎ
  • バナナ
  • アスパラガス
  • オーツ麦
  • りんご
  • カカオ
  • ヘンプ/チア/フラックスシード
  • ジカマ
  • 海藻
  • 人参
  • トマト
  • ヤムイモ
  • ココナッツミート

たくさんの繊維があることに加えて、アブラナ科の野菜(ケール、ブロッコリー、チャード、芽キャベツなど)にはインドール-3-カルビノールが含まれています。この分子は、ジインドリルメタン(CB2受容体を介して利点を発揮する分子)に代謝されます。

発酵食品は、体に友好的な細菌を取り込むのに役立つ微生物が豊富です。カンナビノイド研究者、イーサンルッソ博士は「プレバイオティクスを含んだ野菜と発酵食品を含む適切な食事の選択は、エンド・カンナビノイド・システム(ECS)を対象とした将来の治療法において重要な役割を果たす可能性があります。」と述べています。

正確なメカニズムは不明なままですが、CBDがアナンダミドや2-AGのような体内カンナビノイドを増加させる効果があると言われています。そして、アナンダミドと2-AGは、腸全体に存在する次のようなさまざまな受容体に治療効果があります。

  • TRPV1(カイエンの活性アルカロイドであるカプサイシンの標的であることで有名です。この受容体は、体の感覚、体温、およびさまざまなストレス因子から腸を保護する役割を果たします。)
  • PPAR(脂肪代謝、インスリン感受性、ドーパミン放出に関与)
  • GPR55およびGPR119

これらの受容体は、腸が健康的に保つさまざまな過程に影響を与えます。このことからも、CBDは腸の健康、消化、代謝の事実上すべての側面に直接影響することが期待されています。現段階では決定的な研究結果が不足しているかもしれませんが、今後の発表を楽しみに待っていたいと思います。

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